「リオ五輪前、リオ五輪以上の強さ」で73キロ級金メダル“無双”大野将平が制したもう一つの内なる戦いとは?
来年の東京五輪での金メダル確率をさらに高めた大野はどこまで強くなるのだろうか。 井上監督は「はかりしれない。世界に研究されて、あの勝ち方。どうはかっていいかわからない。この同じ舞台で2連覇することが最大の目標。金をとったときに同じ質問をしてもらいたい」という。 公式会見で、リオ五輪時と、今の自分との違いを聞かれた大野は「むずかしい質問。自分が一番知りたい。教えてください。現状はわかりません。来年までに答えを出せたらいいなと感じている」と答えた。 来年の東京五輪では、柔道界のエースに今大会以上のプレッシャーがかかることは間違いない。メダリスト会見では、リオ五輪に続いて大野に敗れた銀メダリストは「いまだ一度も勝てていないが、いつか勝てることを狙って練習に耐えていきます」とリベンジを宣言した。 大野の包囲問は厳しくなる。だが、大野は、こう言う。 「2連覇は簡単ではない。気持ちの引き締めが反省点。だからこそもう一度やり直さなければならない」 崇高なる求道者に隙はない。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)