ソウル最後の貧民街、無期限座り込み…鉄塔上に電気毛布「居住事実確認書を発行せよ」
【11月27日 KOREA WAVE】ソウル市江南区開浦洞(カンナムグ・ケポドン)の九龍(クリョン)村の住民が、村の入り口に高さ5階相当の鉄塔を設置し、ソウル市に「居住事実確認書」の発行と土地優先購入権の付与を要求する活動を始めた。 九龍村は、1986年のアジア大会や1988年のソウル五輪の開催に伴い立ち退きを余儀なくされ、住居を失った住民が集まって形成された地域で「ソウル最後のスラム」と呼ばれている。ソウル市は今年5月、九龍村を25階建て3520世帯規模の団地に再開発する計画を発表している。 住民らは24日午後、村の入り口に鉄塔を設置し、「ソウル市は居住者に土地を優先的に売却せよ」などの横断幕を掲げた。また、20人余りが「40年間この地で生活してきた住民の思いを知るべきだ」などと訴えるプラカードを手に座り込みを続けた。 警察は同日未明、無許可で鉄塔を設置した6人を都市開発法違反で緊急逮捕した。 住民は「市との対話が始まるまで無期限の抗議を続ける」と主張している。鉄塔上には電気毛布や暖房器具が備えられ、10人ほどが夜を明かす計画だという。住民代表は「正当な補償と居住権の確認を求めている」と強調した。 今回の抗議活動は、住民らが先週、江南区庁に居住事実確認書の発行を求めたが、回答が得られなかったことがきっかけで始まった。住民らはソウル市長との直接対話を求めている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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