「石丸現象」はネット広告が着火剤に!都知事選で見えた新しい選挙手法
「既存マスメディアに頼れないとなると、ネットメディアしかなかった。しかし、ネットメディアにはマスメディアにない拡散力、伝播していく力があった」 7月19日公開の選挙ドットコムちゃんねるに出演した際、石丸氏は自身の選挙戦をこう振り返っていました。知名度が勝敗を分ける要因となる東京都知事選で、あまり知られていない「弱者」の立場から、いかに戦略的に知名度を上げていくかを意識したといいます。 選挙前のネット広告に加えて、選挙期間中には「公約の発表会見や候補者討論会など限られた露出の機会で最大限インパクトを出す」ことや、刺さる言葉選び、なども徹底しました。 また、リアルの場での選挙運動で、街頭演説も15分前後に区切って、演説を行う場所の数を増やしたのは聴衆の立場で企画したとも説明し、「相手の満足度を高めるというのは当たり前のサービス。その視点が政治にはない」と指摘。「国民のため、都民のためというのは行政サービスだけではない。普段の接し方、態度・姿勢からしてサービスすることが大事です」との考えを示しました。 今回の都知事選によって、ネット選挙解禁以来なんとなく漂っていた「空中戦より地上戦」「ネット選挙は亜流」という空気感が一気に変わりました。石丸現象は、政治にかかわりがなかった新人が政治に参画しやすくなるという希望もはらんでいるのではないでしょうか。