Netflix「三体」壮大なSF世界をどう描いた?出演俳優が語るドラマ版の魅力【ロンドンプレミアレポート】
新たな設定で、科学者同士の恋や友情も
Netflix版「三体」には原作にはない斬新な設定がまだあります。何かというと、オックスフォード大学で共に学んだ仲良しグループの天才科学者たちを「オックスフォード・ファイブ」と名付けていることです。気心知れたグループの仲間のなかで友情はもちろん、恋もあったり、時にはぶつかったりも。学生の延長線のようなノリで、地球外生命体の侵略とそれぞれのキャラクターがどう向き合っていくのか。この辺りも見どころになります。 エイザ・ゴンサレスと共に、ニュージーランド出身のジェス・ホンが演じる理論物理学者ジンもこの「オックスフォード・ファイブ」のメンバーです。男前女子の役柄そのままの雰囲気で宇宙をテーマにしたレッドカーペットを歩くジェス・ホン。個別インタビューにも気さくに答えてくれました。 ジェス・ホンは作品の中で超未来的なVRヘッドマウントディスプレイを被って、3つの太陽が存在するVRゲームの世界に引き込まれていくシーンが多めです。本人も撮影中の印象的なシーンの一つにVRゲームを挙げ、「想像をはるかに超えた大きなスタジオでの撮影でした。ジョン・ブラッドリー(ジャック役)と一緒にクレーンで釣り上げられることもあったわ。VRの世界なのに、きっとリアリティを感じてもらえるはずよ!」と、興奮気味に語っていました。 ロンドンプレミアの最後を飾ったDJイベントでもジェス・ホンは場を盛り上げ、ダーシー刑事役のベネディクト・ウォンが「DJオビ・ウォン」のDJネームでプレイ中、常に笑顔を絶やさなかったのも印象的でした。 異次元を意味した「Out Of This World」がドレスコードだったロンドンプレミアで一番そのイメージにピッタリのファッションだったのが、台湾系アメリカ人のジーン・ツェンでした。ジーンにとって大作の出演は今回が初ですが、天体物理学を学ぶイエ・ウェンジエを堂々と演じ切っています。このキャラクターが体験した1960年代の中国文化大革命の悲劇がきっかけとなって、宇宙の運命を変えてしまう重要な役どころです。