「もう迷わない」釣具メーカー担当者が教える「エギングリール」を選ぶコツとは!?
アオリイカを狙って釣るエギングには「シャクリ」と呼ばれる独特の操作法がある。ロッドを瞬間的に跳ね上げて「エギ」にアクションを付けるユニークな動作だ。この動きにキッチリ対応できるのが「エギング向け」と呼べるリールの条件だと言えそうだが…実際、何に気をつければいいの? いまさらですが、基本的なエギングリールの選び方の基準をDAIWAの開発陣のお2人に伺いました! 【画像】「おぉ、なるほど」エギングリールの選び方 写真ギャラリー
質問に答えてくれたDAIWA企画課のお2人
◆戸出玄樹(とで・げんき) DAIWAリール企画課、リール開発担当。今回、とりとめない質問にも細部まで答えてくれたリール開発のエキスパート。自身も淡水、海水を問わず数多くの釣りを経験している。 ◆金満秀幸(かねみつ・ひでゆき) DAIWAロッド企画課、エギング、ロッド担当。エギングに関する知識と腕は筋金入り。今回はテクニック面やロッド、エギングの総合的な質問を中心に答えてくれた。
エギングの「シャクリ」はリールに想像以上の負担を掛ける
エギングにおけるリールへ求められる性能とは。このストレートな問いに対して、DAIWAの戸出さんと金光さんのお2人に答えてもらった。 戸出「軽さと剛性。この2つが重要だと思います」 金満「エギングは1日ずっとシャクリ続けますから、やっぱり軽さって重要ですよね。シャクリのスピードも上がりますし、疲れませんよね」 戸出「あと剛性に関しては、シャクリって急激に負荷を与えるので大きな負担を掛けるんです」 金満「とくに深場で大きくシャクると高負荷になりますね」 戸出「軽さと剛性って相反する性能でもありますが、この2つの性能を高いバランスで達成しているのがエギングに適したリールといえます。ハイエンドほど軽くて剛性もあるので、予算次第でおすすめは変わってきます」 DAIWAのハイエンドスピニング「エアリティ」は剛性感を併せ持つ同社の最軽量リール。一方堂々のフラッグシップである「イグジスト」は10gという差こそあれ搭載ベアリング数も1個多く、トップレベルになめらかな巻き心地は魅力だ。 金満「でも、ユーザーは僕らが思っている以上に価格をシビアに見ていますよね。ですから、最近はエントリーモデルでも機能的に高バランスに仕上がってきています」 1万円台中盤~2万円前後で購入できる「カルディア」&「フリームス」はコスト感と機能性を高いバランスで両立させたハイパフォーマンスリールだ。両者とも2021年にモデルチェンジされており、基礎能力の高さはハイエンドモデルへの連なりも感じさせる。 戸出「あと機能的に選ぶポイントはいくつかあって、素材なら軽くて丈夫なフルメタル(マグネシウム)ボディが上位。その次にザイオン、ザイオンVが続きます。ボディも一体成型のモノコックだと剛性がアップ。あとは、耐久性、防水性、回転フィーリングといった具合に、それぞれ個性が変わってきます」