もはや“実家”な群馬のセレクトショップ 名物社長がつくる、異色コラボや信頼関係
ゲストの一人であった渋谷パルコの平松有吾店長は、「環社長の人を惹きつける力はすごい。23年11月の渋谷パルコ50周年記念でも、社長が取り持ったことで『ダブレット』と『ファセッタズム(FACETASM)』のコラボアイテムを作ることができた」と教えてくれた。どうやって取り持つのだろうと疑問に思っていると、「ミスターイット(MISTER IT.)」の砂川卓也デザイナーに、環社長が目の前で話しかけていた。「『ダブレット』の井野君とこの前会ったよね?いい人だからコラボとかしたらどうだろう? 『ダブレット』×『ミスターイット』、面白いはず!」。
夜も深まり、パーティーも終盤に差し掛かった頃、気づけばデザイナーや常連客が環社長を囲んで談笑を始めていた。会話が盛り上がり、互いに記念写真を撮る一幕も。参加者全員が肩肘張らない光景を目にして、ふと「ここはみんなの第二の家だ」と思わされた。距離が遠かろうが忙しかろうが、わざわざ行きたいと人に感じさせる場所は実家くらいなもの。スタッフの「いらっしゃいませ」は、「おかえり」と同じなのだろう。