大成建設は関西オートメイション（大阪市北区）、成和リニューアルワークス（東京都港区）と共同で、水中に打設するコンクリートの打ち上がり高さを自動計測するシステム「T―Pile　Measure＝写真」を開発した。コンクリート打設時に計測員の常駐が不要となるほか、測定値の誤差を解消することで建設現場の生産性向上につながる。 場所打ち杭などの構築工事では、トレミー管と呼ばれる配管の先端をコンクリート内に挿入し打設する「トレミー工法」を多数採用している。同工法ではトレミー管先端の挿入長さを管理するために常駐の計測員が水中コンクリートの打ち上がり高さを適宜計測しており、測定・記録に時間と手間がかかることや計測値に誤差が生じやすいのが課題だった。 T―Pile　Measureは設定した計測プログラムに従い、任意の計測間隔で水中コンクリートの打ち上がり高さを自動計測する。人為計測では困難な大深度の基礎工事でも、大型の重りを使い正確な計測データを取得できる。計測値はデジタルデータのため管理帳票へのデータ移行が容易で、記録やデータ整理などの作業効率を向上。水中コンクリートの打ち上がり高さを正確に把握し、コンクリート打設量を適切に管理できる。