黒木瞳に「なぜこんなに素晴らしい文章が書けるのか」と聞かれ、困惑する小説家・凪良ゆう
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(12月13日放送)に小説家の凪良ゆうが出演。第20回本屋大賞を受賞した著書『汝、星のごとく』について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。12月11日(月)~12月15日(金)のゲストは小説家の凪良ゆう。3日目は、自身の文章について― 黒木)第20回本屋大賞を受賞された『汝、星のごとく』は、時代を象徴し時代を変えてきた恋愛小説という傑作として捉えられています。 凪良)ありがとうございます。 黒木)その続編と銘打っている『星を編む』は、文章が綺麗なのですね。伝えたいこと、メッセージ性はもちろんあるのですが、まず文章が綺麗です。夕方に見えるいちばん星は「夕星(ゆうづつ)」と読むのですね。また、群青色など綺麗な言葉を使われた素晴らしい文章があります。読んでもいいですか? 凪良)ぜひ。 黒木)これは『星を編む』からです。 『ぼくと彼女の間にある温かく、けれど脆い何かが、ぼくたちの手をつながせる。それをもう愛と名づけていいだろうか』 ~『星を編む』(凪良ゆう/講談社/2023年)より 凪良)ありがとうございます。 黒木)この文章だけでも惚れてしまいます。すごいですよね。もう1つ読んでいいですか? 凪良)はい。 黒木)これも『星を編む』から。 『人生は凪の海ではなく、結婚は永遠に愛される保証でも権利でもなく、家族という器は頑丈ではなく、ちょっとしたことでヒビが入り、大事に扱っているつもりが、いつの間にか形が歪んでいることもある』 ~『星を編む』(凪良ゆう/講談社/2023年)より 黒木)心にストンと落ちていきます。こういうところに凪良さんが「何を読者に伝えたいのか」ということが如実にほとばしっていて、私の胸に押し寄せてくるのですよ、波のように。