大阪中之島美術館、2025年度の展覧会スケジュールが公開
「小出楢重展(仮称)」/2025年9月13日~11月24日
大阪市出身で、近代日本を代表する洋画家のひとり、小出楢重(1887~1931)の25年ぶりの回顧展。「裸婦の楢重」と呼ばれるように裸婦像の名手として知られる楢重は、43歳で急逝するまで油彩画を追求し続けた。今回の展覧会では、初期から晩年までの画業を各時代の代表作とともに辿り、その油彩画の魅力に迫るほか、素描、ガラス絵、装幀、挿絵、随筆などで発揮された多彩な才能についても紹介する。
「新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展」/2025年10月4日~2026年1月4日
2025年は、1925年にパリで開催された現代産業装飾芸術国際博覧会が100周年を迎える年。装飾芸術に焦点を当てたこの博覧会は「アール・デコ博」と呼ばれ、以降アメリカをはじめとする諸外国に国際的な影響をおよぼした。本展では、アール・デコと呼ばれる様式のなかでも、とくに女性と関わりの深いデザイン作品にフォーカスし、当時のグラフィック、ファッション、ジュエリー、香水瓶、乗用車などを紹介。100年前の「理想的な女性」像を振り返り、そのデザイン諸相を再発見する展覧会となる。
「シュルレアリスム 拡大するイメージ 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ(仮称)」/2025年12月13日~2026年3月8日
1924年にアンドレ・ブルトンが定義づけた動向であるシュルレアリスム(超現実主義)。当初は文学における傾向として起こり、やがてオブジェや絵画、写真・映像といった視覚芸術をはじめ、広告やファッション、インテリアなど幅広い展開を見せた。本展では、「表現の媒体」をキーワードにシュルレアリスムを解体し、シュルレアリスム像の再構築を目指す。
「サラ・モリス」/2026年1月31日~4月5日
ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、サラ・モリスによる日本の美術館では初となる回顧展。モリスは、大都市の風景を平面に変換した抽象絵画や、それを建築的に展開させたパブリックアート、都市の生態を切り取った映像作品など、多岐にわたる創作活動を続けている。大阪中之島美術館は、モリスが2018年に大阪を舞台に制作した映像作品《サクラ》、その撮影にインスパイアされた絵画作品《サウンドグラフ》シリーズなどを収蔵している。本展では、これらの近作に加えて、代表作である都市名を冠した幾何学的な絵画や初期作品、これまでの映像作品を一堂に紹介する。
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