何をどうしておけば、すんなりと新しいiPhoneを使い始められるのか? データ移行の段取りを徹底解説
■データは移行されるが、アプリなどは後でダウンロード 準備ができたら、新しいiPhoneと古いiPhone、両方の電源を入れて両者を近づける。すると、古いiPhoneが、新しい未設定のiPhoneが近くにあることを感知して「このアカウントを移行しますか?」というメッセージを表示する。 そこで「続ける」をタップすると、データ移行のプロセスが始まる。 新しいiPhoneには青いドットの集まったアニメーション(パターン認識コード)が表示されるので、それを古いiPhoneのカメラで捉える。これで、物理的にどのiPhoneからどのiPhoneに移行するのかを決定するというわけだ。
次に、「iPhoneから転送」を選ぶと、ワイヤレスでの直接データ転送が始まる。 筆者の環境では2時間ぐらいかかった。 しかし、ここで移行されるのは個人的なデータだけである。 アプリ自体や、ミュージックなど共通性のあるデータはその後、順次ウェブから自動でダウンロードされる。だから、しばらくは高速のWi-Fi接続環境下にいたほういがいい。うっかり出掛けると必要なアプリがダウンロード途中で、出先で待つ羽目になる。
転送が終わったら、転送元のiPhoneのデータを消去するかどうかを聞かれる。筆者は心配性なのでしばらくは残しておいて、新しいiPhoneが正常に動作することを数日確認してから古い方のデータを消すことにしている。 ■最新OSでは「LINEのデータ」などの移行もできる 通信の契約がeSIMなら「eSIMクイック転送」という仕組みで通信の契約も転送することができる。物理SIMなら差し替えて、必要であれば(格安SIMなどの場合)プロファイルを通信会社のサイトからダウンロードしてインストールする。
一時期は、「Apple Watchの連携」「SuicaやPASMO」「LINEのデータ」「プレイ中のゲームのデータ」などは、別途手作業で移行しなければならなかったのだが、最新OSでは、これらも自動的に移行されるので、ほぼ手間はかからない。 データ移行の仕組みはどんどん改善されているので、移行する際には、古い方のiPhoneもかならず可能な限り最新のOSにアップデートしてから作業を開始したい。 移行が終わったら、数日はiPhoneが過負荷な状態になることは知っておきたい。「新しいiPhoneを買ったのだけど、熱くなる」「新しいiPhoneはバッテリーの減りが速い」と愚痴を言う人が多いが、使い始めて数日は、直接移行しなかったアプリや、音楽、映像、クラウドにあるデータなどのダウンロードをしたり、データの整理をバックグラウンドで行っているようだ。少々、通信量が増えること、本体が熱くなりがちであること、バッテリーの減りが速くなることは知っておきたい。数日経つと本来の性能を発揮できるようになるはずだ。