東京五輪まで2年 海の森やカヌー会場建設は「概ね順調」
THE PAGE
2020年東京五輪・パラリンピック開幕まで今月24日で残り2年となる。東京都はそれに先立ち、建設を進める五輪施設の工事現場を報道機関に公開した。都が大会に向けて新規整備する競技会場は8つ。17日の報道公開では、そのうち、「カヌー・スラローム会場」「海の森水上競技場」「オリンピックアクアティクスセンター」「有明アリーナ」の4つの新設会場と選手村の計5か所を回った。これらの工事は、アクアティクスセンターで工期の遅れがあったものの、進ちょくとしては概ね順調だという。 【動画】国産木材使った屋根の工事進む 新国立競技場の建設現場公開
●カヌー・スラローム会場
カヌー・スラローム会場(東京都江戸川区臨海町)は、葛西臨海公園に隣接した場所で建設が進められている。リオデジャネイロ五輪で羽根田卓也選手が銅メダルを獲得したことで注目を集めたカヌー競技のスラロームが行われる。 競技コースの長さは約200メートルで幅は平均約10メートル。4.5メートルの勾配をつけ、人工的に激流をつくり出す。コースとウォーミングアップコースを一体化することで施設をコンパクトにしたという。この会場は、国内では初めてのカヌーの人工コースになる。1万5000人分の観客席は仮設で設置する。
ウォーミングアップコースはほぼコンクリートで固められた躯体(骨組み)が完成しており、競技コースもゴール付近では一部躯体が出来上がっていた。2年後、ここで勝利の雄叫びを上げる選手たちの姿が想像できるようだった。スタート付近も今月、躯体の構築に着手する。工事の進ちょく率は約38%(6月末時点)。2019年5月完成予定で整備費用は約73億円。
●海の森水上競技場
会場見直し問題で揺れたものの、当初計画通りに落ち着いた海の森水上競技場(東京都江東区青海)では、五輪とパラリンピックのボート競技とカヌー競技のスプリントが行われる。 競技コースは2000メートルを8レーン整備。会場が海なので東西に堤防(締切堤)を建設して締め切り、波や潮の満ち引きの影響をなくして水位を保つことを目指す。