マクラーレン・ホンダのテスト不調の理由とは?
したがって、不安はもちろん抱えているだろうが、マクラーレン・ホンダの関係者が悲観的になっているかというと、そんなことはない。 「私たちは壮大なチャレンジに挑んでいる。それを達成するのが2カ月先なのか、6カ月先なのか、あるいは1年先なのか、それはまだわからないけど、必ずチャンピオンになる」とアロンソが言えば、チームメートのジェンソン・バトンも「ホンダのさくら研究所に行って、ホンダの素晴らしさを再確認した。今度こそ、ホンダとともにタイトルを取りたい」と、自信を崩さない。 バルセロナの4日間で124周しか走り込みができなかったマクラーレン・ホンダだが、昨年ほぼ同時期に行われていた2回目のテスト(場所はバーレーン)で前年チャンピオンのレッドブルが走行した周回数は116周と、今年のマクラーレン・ホンダよりも少なかった。 それでも、彼らは開幕までにさまざまな改善を行って、結果的に失格となったものの、オーストラリアGPではダニエル・リチャルドが2位でチェッカーフラッグを受け、さらにシーズン中もタイトルを獲得したメルセデスAMG以外では唯一の勝利者として、3勝している。 今年ホンダがそれができない理由は、どこにもない。 (文責・尾張正博/モータージャーナリスト)