住友ゴム、米市場を引き続き重視 山本社長が「CES」で方針示す
住友ゴム工業の山本悟代表取締役社長は米ラスベガスで開催されている世界最大の家電・IT展示会「CES 2025」に参加し、米トランプ政権の成立後も「米国は安定して成長してゆく市場で、力を入れてゆくことに変わりはない」と語った。タイヤ供給はもちろんソフトウエア技術「センシングコア」の展開も進める。 【関連写真】住友ゴムのCESブース センシングコアはタイヤの回転によって発生する車輪速信号を解析し、タイヤの空気圧、摩耗状態、荷重や滑面状態などを検知する。山本社長は前年に続きCESで同技術を紹介することに感慨を示し、人工知能(AI)を生かした車両故障予知を手掛ける米べンチャー・バイアダクトを「最高のパートナー」と形容して今後への期待を語った。両社は物流企業などが保有する複数の車両を管理するフリートマネジメントシステムを北米に投入する。 住友ゴムによると、同システムは顧客が試験運用していたが4月以降に導入が本格化する見通しで、成果を確認したうえで価格交渉し、売り上げにつなげる。同地域ではほかに複数社から引き合いがあるという。バイアダクトとの共同展開とは別に、自動車メーカーへの販売も広げる。同社はタイヤの空気圧低下を検知しドライバーに警告する装置「DWS」で多くの採用実績を持つが、その顧客にセンシングコアを提案している。すでに導入を決めたメーカーがあり、2025年~26年に搭載車両が市場に登場する可能性がある。
電波新聞社報道本部