日韓首脳が会談、北朝鮮とロシアの軍事協力に「深刻な懸念」…シャトル外交は継続へ
【リマ=太田晶久】石破首相は16日午後(日本時間17日午前)、訪問先のペルーの首都リマで、韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領と約50分間会談した。北朝鮮がロシアへの兵士派遣に踏み切るなど、北朝鮮とロシアが軍事協力を進展させていることへの「深刻な懸念」を共有し、米国を含め緊密に連携して対応する方針を確認した。
首相は会談冒頭、「北朝鮮の動きも含め、厳しい安全保障環境を踏まえ、日韓、日米韓の協力を継続的に強化していくことは重要だ」と呼びかけた。尹氏は「北朝鮮の兵士派遣など、情勢が緊迫化している」と応じ、日韓の連携強化の必要性を唱えた。
両首脳の対面での会談は2回目で、10月10日にラオスで行って以来。首相は、短期間に再び会談できたことに関し、「これが日韓関係のあるべき姿だ。このような関係を強化していきたい」と強調した。両首脳は、緊密な意思疎通と、首脳が相互に往来する「シャトル外交」の継続を申し合わせた。来年の日韓国交正常化60周年に向け、関係を未来に向けて更に飛躍させていくことでも一致した。政治・安全保障、経済、文化、社会保障など包括的な分野での連携を促進させる。