吊るす、浮かせる、引っかける…垂直収納はモノを捨てずにスペースを広々と確保できる。
インテリアの雰囲気を壊さない木製のフック。石膏ボードの壁に取り付けられ、耐荷重も2㎏あって安心。抜き穴が小さいので、壁を大きく傷つけることもない。ほかに、オーク材のライトグレーや、ウォールナット材もある。
タオルバーでお出かけ小物を吊り下げて収納。
「家の出入り口である玄関は、自分で思うよりものが置かれる場所。だんだん狭くなって、傘立てすら置く場所がないと悩んでいるお宅をよく見かけます」 おさめさんによると、玄関は〝垂直収納〞にぴったりの場所だそう。たたきに靴を置いたり、掃き掃除をしたりするため、家具を置くとじゃまになるからだ。 「傘や犬の散歩用のリードなど、引っかけられるものが多いので、タオルバーを使ってみてはいかがでしょう。S字フックをぶら下げて、ものを吊るすこともできます」 ハンギングプランターやエコバッグを一緒に使えば、収納の幅が広がる。衛生用品や雨具、スリッパなどごちゃつきがちなものを収められ、玄関がよりすっきりする。
機能的な突っ張りラックで調理スペースが広々と。
調理中のストレスは、収納が原因のことが多い。調理台が調理道具で埋まったり、引き出しが満杯で取り出しにくかったり……。 「改善する手段のひとつが〝垂直収納〞です。キッチンには壁、吊り戸棚、レンジフードなど、ものを吊り下げる場所がたくさんあります」 たとえば、写真の調理台と棚の間に突っ張るラック。調理台を広く使えるうえ、目の前に収納することでまめに片づけられる。もちろん使うときも、さっと手に取れ、調理がスピーディーだ。 「ただし、むき出しで置かれるので、油やホコリが付着しやすいことも。使用頻度の高いものを厳選して収納するようにしましょう」
棚や吊り下げバーを備えたマルチラック。支柱の奥行き2.2cmあれば、取り付けられる。フックは引っかけ部分が狭くなっているなど、外れにくい工夫がうれしい。
ラダーラックで服のコーデを見える化収納。
「服は〝使う〞より〝収める〞意識が強くなりがちで、つい詰め込んでしまう。すると着替えるとき引き出しをかき回すことになり、クローゼットが雑然とします」 収納に余裕をもたせるために、クローゼット内を見直してみよう。たとえば、壁に立てかけるラダーラックなどを使えば、ごちゃつきの原因を取り除ける。 翌日身に着けるトップスやボトムスをまとめてかける場所を作る。コーディネートをすませておけば、あわてて引き出しをかき回すこともなくなり、クローゼットはすっきり。 「ラダーラックは何をかけてもOKにすると、ものの吹き溜まりになりやすいので、〝明日着ていく服〞など用途を決めて使いましょう」