「逆さ虹」や「幻日」、「暈」も出現 三重・松阪 珍しい光学現象、上空で競演
三重県松阪市内で22日午後5時ごろ、虹のアーチを逆さにしたような「環天頂(かんてんちょう)アーク」と呼ばれる大気光学現象が見られた。めったに見ることができないため、幸せや幸運の前兆ともされる。同時に太陽の横に明るく見えるスポット「幻日(げんじつ)」や光の輪「暈(かさ、うん)」なども出現し、珍しい現象が競演した。 環天頂アークは、太陽の光が上層の薄雲の氷の粒に当たって屈折することで太陽の上方に出現する光学現象。虹色に光るが、通常の虹のように太陽の反対側ではなく、太陽の方向に、下側にへこんだ弓形に見えることから「逆さ虹」とも呼ばれる。太陽の高度が低い夕方や朝方に出現しやすいが、年に1、2度見られる程度と珍しい。 幻日や暈も同様に、太陽光が屈折して起こる現象で、太陽の周囲にできる光の輪を「暈」、その円周上で太陽の左右に白や虹色に見える明るい点を「幻日」という。 環天頂アークや幻日は、発生の原理や条件が似ているため同時に起こることがあるというが、珍しい現象だという。 この日は、外五曲町の市文化財センター近くからちょうど西の空高くに環天頂アークが、その下の太陽をうっすらと暈が囲み、その横に幻日が出現。通り掛かりに見つけた人たちはスマホのカメラを向けるなどして、珍しい現象を楽しんだ。