4年ぶりの通常開催となった京王百貨店新宿店の駅弁大会! “令和流”の駅弁大会の楽しみ方とは?
【ライター望月の駅弁膝栗毛】 「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。 「一年の計は京王にあり」。駅弁業界でしばしば語られる言葉です。“京王”とは、京王百貨店新宿店で毎年1月に開催されている「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」のこと。京王百貨店新宿店の開店60周年を記念した今回の第59回大会は、6日から始まり、22日までの予定で開催されています。今回の見どころと令和流の駅弁大会の楽しみ方について、京王百貨店の方にお話を伺いました。 【写真全9枚】元祖有名駅弁と全国うまいもの大会のチラシ(前半の一部)
京王百貨店新宿店「第59回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」見て歩き
東京・新宿と八王子の間を甲州街道に沿って結んでいる京王線。甲州街道は1964年の東京オリンピックでマラソンコースとなりました。その興奮冷めやらぬなか、地下化された始発の新宿駅の真上に京王百貨店新宿店がオープンしたのは、昭和39(1964)年11月のことでした。今年(2024年)は、オープンから60年の節目を迎えます。
毎年、新年の恒例催事となっている京王百貨店新宿店の「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」も、第59回となる今回は、「新宿店開店60周年記念」の冠が付いたメモリアルなイベントとなっています。さっそく、今回の見どころについて、バイヤーの横山和正さんにお話を伺いました。 横山和正(よこやま・かずまさ) 京王百貨店新宿店 バイヤー 昭和61(1986)年生まれ(37歳)。入社時から催事に携わり、酒や弁当・おせちのバイヤーをはじめ、さまざまなセクションを経験して、元祖有名駅弁と全国うまいもの大会の担当は4回目となる。
●対決より協調、4年ぶりの通常開催!
―今回の大会のチラシを拝見して従来から変わった印象を受けました。どんな変更点があるのでしょうか? 横山:今年(2024年)、京王百貨店新宿店は、昭和39(1964)年の開店から60周年を迎えます。これまでのお客様への感謝の気持ちと、これからのお客様への(弊社の)挑戦の気持ちを合わせて、「つなげよう、その先へ」をテーマとしました。加えて過去2回はコロナ禍で会場も分散しておりましたので、チラシの作りも変えていました。今回、4年ぶりの通常開催に当たって、駅弁のカタログのようにご覧いただけるようなチラシにいたしました。 ―以前は「対決シリーズ」が1つの目玉でしたが、今回はずいぶん変わりましたね? 横山:対決シリーズは、数ある駅弁調製元の数社にしか、スポットが当てられないんです。コロナ禍で旅行に出かける方が少なくなった影響で全国の駅弁調整元は大きく疲弊されています。加えて、私自身も全国のお店を回って感じたのですが、駅弁業界は横のつながりが非常に強いんです。そこでみんなで駅弁を盛り上げていきたいという気持ちを企画として形にしました。