4年ぶりの通常開催となった京王百貨店新宿店の駅弁大会! “令和流”の駅弁大会の楽しみ方とは?
●駅弁が持つ「郷土の食文化」にも光を当てたい!
―さまざまな企画が目白押しの今回ですが、ぜひ「注目」して欲しい企画はありますか? 横山:恒例の「特製どんぶり企画」ですね。今回は、広島・糸崎の「浜吉」さんにご協力いただきました。「うずみいなり」という駅弁を丼にしたものです。最初は穴子の駅弁を考えていたのですが、(福山城築城400年記念に合わせて開発された駅弁で)福山の郷土料理として、具材を隠してお揚げを載せた駅弁を作られていると知って、郷土の食文化を大切にされているところに私も感銘を受けました。 ―今回、初出店のお店はありますか? 横山:敦賀駅弁の「塩荘」さんです。敦賀は3月北陸新幹線が開業します。そこで初めて実演(越前若狭の味めぐり御膳)で(会期前半に)出店していただけることになりました。私も何度か敦賀に足を運びまして、ようやく出店にこぎつけることができました(ほかに北陸新幹線開業記念として加賀温泉駅「小松しし肉弁当」、福井駅「国産鯖と真鯛の漬け丼」も、会期前半で販売された)。
●駅弁大会のカギを握る「物流」!
―輸送駅弁を含めて、出店にこぎつけるのが大変だった駅弁業者はありますか? 横山:北海道・室蘭の「母恋めし本舗」さんですね。ご家族で経営されている喫茶店で、物流が非常に難しいということで、これまで難しかったんですが、何とかお届けすることができました。とくに空輸される駅弁については、交通事情による影響で、一部の到着が遅れたりして、非常に気をもみました。じつは“物流を制する者が駅弁大会を制する“という側面もあるんです。 ―お越しになるお客様には、どんな形で楽しんでいただきたいですか? 横山:コロナ禍で駅弁の予約システムが充実しました。かつての駅弁大会は、混雑して並ぶという印象が強かったと思うんですが、いまはまず(必ず)欲しいお弁当はネットで予約するのが第一。そして、受け取り時間より少し早めにお越しになれば、売り場を見ていただきながら、気になった駅弁をお求めいただくこともできます。そしてご予約の駅弁と一緒にお持ち帰りいただいて、お家で全国の味を存分に味わっていただくのがお薦めです。