中国・マレーシア首相 「いわくつき」鉄道の建設現場で協力アピール
中国の李強(リーチアン)首相は19日、訪問先のマレーシアでアンワル首相と会談した。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の主要プロジェクトとして建設中のマレーシア東海岸鉄道の駅の着工式にそろって参加した。 【写真】高速鉄道ブームの影で債務増大 ラオス首相「返済見直し交渉する」 この鉄道は、両国関係をこじれさせた、いわくつきのプロジェクトでもある。 開発が遅れたマレー半島東部一帯と首都クアラルンプールがある西部までの688キロ区間を結ぶ計画で、中国傾斜を強めたナジブ首相時代の2017年、総工費の85%を中国が融資し、中国企業が工事を受注して着工された。 しかし、翌18年、ナジブ氏は総選挙で敗れ、中国マネーが絡んだ巨額資金流用疑惑で背任の有罪判決を受けて収監された。鉄道建設の中国側への発注が、疑惑に絡んだ便宜供与だった疑いも浮上した。
朝日新聞社