弟子は娘の誘拐犯 シルク通販始め傷心 「似合わない」と言われた男性モデルの正体 話の肖像画 夢グループ創業者・石田重廣<24>
《輸入通販の事業は順調だった。が、住居兼仕事場の大家さん、テイ・ハクヨウさんの父親からある提案が…》
テイ・ハクヨウのお父さんにはよくご自宅に呼ばれるなど、親しく付き合っていました。香港島の高台にある、すごい豪邸でね。で、ある日、その豪邸で「石田くん、いかがわしい美容品の販売よりも、ちゃんとした商売をした方がいい」と言われたんです。そして「日本ではシルクは高いし人気もあるので、中国から輸入通販すればいい」と。お父さんの親戚にシルクを取り扱っている人がいたので紹介してもらい、シルクの製造工場と契約しました。
最初はシャツやパジャマから。で、まずはチラシの作成です。モデルをどうするか。テイ・ハクヨウはカメラマンで香港のカメラマン協会にも入っていて、モデルに知り合いは多いという。「好きなモデルを選んでいいよ」「いくらくらいなの?」「ピンからキリまで、1万円から100万円までかな」。で、とりあえず5万円くらいの女性モデルをお願いしました。男性は誰でもよかったので、自分で着たんです。それが後日、会社にある女性から「あの男性モデルにシルクは似合わないわね」との電話が…。そりゃないよ~、って思いましたね。(聞き手 大野正利)
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