大分市役所別館の駐車場に待機する救急車＝大分市荷揚町

　大分市消防局は10月から、平日午前9時から午後3時までの日勤時間帯のみ稼働する救急隊を試験的に導入する。同市内の昨年度の救急車出動件数は2万3548件。特に多い市中心部に配置し、迅速な搬送を目指す。2026年3月末まで検証を進め、同年度中の創設を目指す。 　同消防局によると、市内の救急出動件数は年々、増加傾向にあり、昨年度は前年度より1748件増えた。地区別では昼間人口が多い中央地区が5103件を占め、そのうち1942件は地区内で対応できず、地区外から出動した。 　また、時間帯別では、市民の活動が活発になる午前9時から午後3時までが多く、日勤救急隊を導入することで、現場到着までの時間短縮にもつながるという。 　日勤救急隊は同局の救急救命課職員で編成。中央消防署（舞鶴町）か市役所別館（荷揚町）にある市消防局で待機し、昼間に人口が集中する中心部の出場に備える。 　救急救命課は「子育てや介護に当たる職員の働き方改革にもつなげたい。試験運用の結果を検証しながら、適切な運用方法を見極めたい」と話している。