ボーイング格付け見通しにさらなる暗雲、フィッチもネガティブに変更
(ブルームバーグ): フィッチ・レーティングスが米航空機メーカー、ボーイングの信用格付け見通しを引き下げた。同社のバランスシートに厳しい目が向けられる中、大手格付け会社3社からそろって悲観的な見方が示される形となった。
26日付の発表資料によると、フィッチは現在の長期発行体デフォルト格付け「BBBー」の見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更。前日にはS&Pグローバル・レーティングが同様に見通しを引き下げている。ムーディーズ・レーティングスは24日のボーイング決算発表後に、ジャンク(投資不適格)級よりわずか1段階上の水準まで格下げした。
フィッチは、今回の格付け見通し変更について、生産の正常化や季節要因に伴うキャッシュフロー変動への対応、債務返済などを理由に、今後1、2年のボーイングにおける「執行リスクが高まっている」ことを反映していると説明。また、2025年初めに想定されるキャッシュフローに関するリスクへの予防策として、新規の社債発行に踏み切る可能性も考慮したという。
ボーイングは24日、1-3月(第1四半期)の現金燃焼が39億3000万ドル(約6200億円)だったと発表した。1月に発生した事故を受けた737MAX型機の生産減速が背景。4-6月も「相当な」現金の使用を予測している。
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原題:Boeing Credit Outlook Gets Gloomier as Fitch Also Turns Negative(抜粋)
--取材協力:Julie Johnsson.
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Josyana Joshua