フリーキック、コーナーキック、PKも合わせた“史上最高のキッカー”は誰? メッシ、ジュニーニョ、ベッカムら名手を抑えた1位は
全てトータルのランキングは珍しい?
ミケル・アルテタが指揮するアーセナルはその代表例とも言えるチームだが、現代ではセットプレイの重要性が増している。特にコーナーキックは各チームが様々なデザインを施していて、そこの駆け引きも楽しいポイントだ。 それを完成させるうえで何より重要なのは、正確なボールを蹴るキッカーだ。フリーキック、コーナーキック、PKを含め、高精度のキックを蹴る選手はチームに欠かせない。 では、史上最高のキッカーは誰なのか。英『GIVE ME SPORT』がランキングを作成しているのだが、1位にふさわしいのは誰だろうか。このランキングは直接フリーキックだけでなく、コーナーキックやPKを含めたトータルでのキッカーランキングとなっている。これまで直接フリーキックのキッカーランキングはあったが、総合的なセットプレイの上手さを判断したランキングは珍しいかもしれない。 10位:トレント・アレクサンダー・アーノルド(リヴァプール) 9位:トニ・クロース 8位:ディエゴ・マラドーナ 7位:ジーコ 6位:ロナウジーニョ 5位:ロベルト・カルロス 4位:リオネル・メッシ(インテル・マイアミ) 3位:ジュニーニョ・ペルナンブカーノ 2位:デイビッド・ベッカム 1位:アンドレア・ピルロ 結果はこのようになった。ブラジル人選手が4人も入っているのが特長的で、過去のブラジル代表には個性豊かなタレントが揃っていた。ロナウジーニョは2002年のワールドカップ・イングランド戦で決めたループフリーキックや、壁の下を通すフリーキックなど面白いアイディアを見せてくれたファンタジスタだった。 ロベルト・カルロスは壁の選手が恐怖を感じるほどの強烈シュートを備えており、アウトで壁の外を通したフリーキックは伝説だ。 ジュニーニョは無回転の必殺フリーキックがあり、直接フリーキック部門ならば史上No.1キッカーと言えるのではないか。同メディアはキャリアを通して77点をフリーキックから奪ったと伝えていて、とんでもない精度で無回転ボールを蹴る名手だった。 コーナーキックからアシストを量産してきたクロース、ベッカムも世代を代表する選手だが、総合的な面で同メディアが1位に選んだのはピルロだ。 ピルロのフリーキックもジュニーニョに負けず劣らずの精度があり、イタリア代表でも多くの印象的なキックを見せてきた。優勝した2006年のワールドカップでもピルロが蹴るセットプレイは大きな武器となり、決勝のフランス戦ではピルロのコーナーキックにDFマルコ・マテラッツィが合わせてゴールを奪っている。 さらにPKではEURO2012のPK戦にて、イングランド戦でGKジョー・ハートを嘲笑うかのようなパネンカを決めたのが印象的だ。あのキックで流れは一気にイタリアへ傾き、イタリアは勝利を収めた。あれは高度なテクニックはもちろん、強靭なメンタルがなければ選択できないキックだ。 フリーキック、コーナーキック、PKの全てがトップクラスであり、このランキングで1位なのも納得か。
構成/ザ・ワールド編集部