円安の流れは変えられず…「心理的節目」160円突破で加速、161円台が目前に迫る
日銀は7月末に開く金融政策決定会合で、現在は0~0・1%とする政策金利について、追加利上げの可能性を排除していない。ただ、利上げ幅は小さいとみられ、「利上げしたとしても、円相場に与える影響は限定的」(政府関係者)との見方もある。
米個人消費注目
今後の対ドルの円相場は、米国の金融政策を占う経済指標に大きく左右される。市場が注目するのは米国で28日に公表される個人消費支出(PCE)で、物価指数が強い結果となれば、FRBによる利下げへの期待がさらに後退することになりかねない。
りそなホールディングスの井口慶一シニアストラテジストは「年初につけた140円台から25円程度下落した1ドル=165円台が、介入警戒の一つの節目となるのではないか」とみる。その上で、「低金利の円で資金を調達し、外貨建て資産に投資する『円キャリー取引』は続く」と指摘し、当面は円安基調が続くとの見方を示した。