「あんたは冷たい」私とそっくりのしわしわ顔に腹が立つ…親子関係を冷え込ませたもの
寄りそうべきは自身の心
介護の現場で出会った人から「幸せになる方法」を教わった、と語る介護福祉士でイラストレーターの高橋恵子さん。今度はあなたに、イラストと言葉でメッセージを届けます。 【本編を読む】次のイラストは 「ふざけんなっ!!」意地悪キツネになってしまった私
介護する人が、介護される人の気持ちに寄り添うこと。 それは、介護スタッフと介護される人の関係においては、 基本の心がまえかもしれません。 けれどもし、家族間の介護であるなら、 相手の気持ちに寄り添うことは「基本」ではなく、 それこそ「目安」くらいにしておくことをおすすめします。 というのも、ベテランの介護スタッフでさえ、 「他人の家族には寄り添えても、自分の家族には、うまくいかない」と口にするのをよく聞きますし、 私も「異議なし!」と挙手したいくらいです。 それほどに、家族介護は誰にとっても難所。 だからこそ、介護者家族がいちばんに寄り添うべきなのは、ご自身の心なのです。 悲しい、くやしい、ゆるせない。 時にはそんな感情・言動になってしまうのも当然です。 そんな人間味あふれる自分を笑って許してあげられたら、 明日はもう少し肩のちからが抜けるかもしれません。 家族介護は、ご自身で大目につけた30点でも、 はたから見たら、とっくに百点満点なのですから。 《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
高橋恵子