軽自動車レース「東北660耐久レース」に岩手大学自動車部が初参戦! いきなり3位の結果はデータを駆使した頭脳作戦のおかげ!?
大学の自動車部も切磋琢磨して参戦
軽自動車で戦うレースとして、人気となっている「東北660」シリーズ。耐久レースやターボ車だけのカテゴリーといったさまざまなレースが設けられ、幅広い年齢層に親しまれています。エントリーするチームには大学の自動車部も多く、今回は、2024年から初参戦した岩手大学自動車部に注目。いきなり3位表彰台を獲得した要因とは一体? 【画像】もはやプロチームのよう! 岩手大学自動車部のこだわりを見る(14枚)
カスタムも楽しみながらレースに取り組む
2024年3月24日に行われた「東北660耐久レース」の開幕戦。2018年から設けられている学生クラスには、今回も新たな大学生チームが参戦を果たし、いずれも初参加で表彰台を獲得するという好成績を収めている。そのうちの1校が、岩手大学自動車部(IUAC)だ。 東北660耐久レースには、秋田県立大学などほかの自動車部から以前より誘われていたそうで、多くの車両を製作しているプロショップ「オートリサーチ米沢」の助言を受けつつ、L275型ダイハツ「ミラ」をベース車に選定。ロールケージ装着やクラッチ交換などの作業を2024年2月にスタートさせた。 車両のテーマは、貼られたステッカーを見て想像できるとおり、トラック系カスタム。走るためのチューニング以外も楽しみながら他校との差別化を図っている。なおロールケージはオートリサーチ米沢が受付店となっている、サイトウロールケージの学割を利用しリーズナブルに購入。改造範囲がかなり限定される3クラスの車両規則を遵守しながら、ブレーキディスクをベンチレーテッド化し放熱性を向上させたり、無加工で流用できる耐久性に優れた「コペン」純正クラッチなどを装着し、目標とするノークラッシュでの完走に向け最大限の努力をしてきた。 もうひとつ注目したいのは部員の遠藤龍之介さんが作成した、エビス東サーキットの攻略法やレースに関する注意事項をまとめた資料だ。全部で9ページにおよぶ力作で、ブレーキングポイントや危険な箇所の紹介に加え、コーナーごとに想定される速度やギヤを解説しスタッフみんなで共有している。 さらに、動画サイトで公開されている東北660シリーズの車載映像や、シミュレーターで得たデータなど使えるものはすべて駆使したことも、ノークラッシュという目標どころか3位をゲットできた理由だろう。