軽自動車レース「東北660耐久レース」に岩手大学自動車部が初参戦! いきなり3位の結果はデータを駆使した頭脳作戦のおかげ!?
さらなるマシン改良を施し優勝を目指す
ドライバーに対する指示は、無理に速く走ろうとせず8割の力で、そして何かしら不安を感じたらすぐピットインすること、だったという。事前の練習では全員のラップタイムを記録することはもちろん、200分のレース時間をどう割り振るかシミュレーションし、誰がどれくらいの長さを走るかなどの作戦に活用したという。 とはいえ、思惑どおりにいかないのがレースの常。当日のラップタイムが想定していたより伸びず、作戦はある程度の修正を余儀なくされたそうだ。それでもコースやドライバーのデータ取りが万全だったことや、ピットインのタイミングやスムーズなドライバー交代により、2位との差は予想したほど開かなかったと当日のレース展開を振り返る。 東北660耐久レースのデビュー戦を、いい結果で終えた岩手大学自動車部。より上位を目指すための課題を聞いたところ、車両はまだまだ煮詰める部分があるようだ。とくに足まわりはクルマの完成がレース直前だったこともあり、まだ暫定的なセッティングしかできていない状態とのこと。もうひとつはまだ何も付いていない計器類を装着し、コンディション管理やデータ取りに役立てること。 7月14日にリンクサーキットで開催される5時間の第2戦は、灼熱と長丁場によるマシントラブルで脱落するチームが多い。岩手大学自動車部が進める対策は、いずれも速さだけではなくトラブル回避にも繋がることばかりなので、すべて整えばシリーズチャンピオン獲得に向けた下準備は万全か。2024年シーズンの動向に注目したい。
佐藤 圭