【追悼】『ドラえもん』声優ら多数参列。小原乃梨子さんお別れの会
共演者らキャストによる思い出の詰まったコメントも
参加者による献花が厳かにおこなわれた後は、小原さんと生前親しかった声優の仕事仲間たちが取材に応じてくれることに。『超時空要塞マクロス』のブルーノ・J・グローバル役などで共演した羽佐間道夫は、小原さんについて「アニメの先生ですね」と一言。羽佐間がウッディ・アレン、小原さんがダイアン・キートンを演じた洋画吹替の現場では、ふたりだけで見つめ合って吹替をしたそうで、「そんなの初めてのことでしたので非常に印象に残っています」という収録裏話を語ってくれた。 『ドラえもん』のしずかちゃん役として小原と四半世紀以上にわたってアフレコをともにしてきた野村道子は、「『のび太さん』『しずかちゃん』って26年間、本当にこの間ペコさんが……大山のぶ代さんが亡くなったんですけど、三人で本当によく遊びました」とプライベートでも親しかった間柄を偲ばせる思い出話を披露。今は亡き『ドラえもん』の初期メンバー五人組のことが思い浮かんだのか「私だけになっちゃったっていうのが」とさびしそうに微笑みつつ、「あとの残りの時間を一生懸命楽しもうかなと思います」と言葉を紡いでくれた。 『タイムパトロール隊オタスケマン』の主人公であるオタスケマン1号/星野光役として、悪玉三人組“オジャママン”のアターシャ役を演じた小原さんと一年間共演したという水島裕は、その頃小原さんから「裕くん」と呼ばれていたとのこと。セコビッチ役の八奈見乗児からは「裕ちゃーん」、セコビッチ役のたてかべ和也さんには「裕!」と三者三様の呼ばれ方をされていたそうで、「呼ばれ方にも個性があったなっていう思い出があります。本当にお世話になりました」と今は亡き三人を偲んでいた。 また大山のぶ代さんに代わってドラえもん役を演じる水田わさびは「新人時代に『ドラえもん』に何度も出演させていただいてたんですが、のび太くんは一番しゃべってる役なのに発声方法とか後輩指導をしてくれました。今自分がドラえもん演じててそんな余裕はないので、なんて後輩想いな先輩だったんだろうって、すごく気づいています」とその優しい人柄を懐かしみながら感謝のコメント。スタジオでの出で立ちは「花が咲くような感じ」だったそうで、そんな水田の印象に「エレガントだよね」と水島も納得といったようすとなっていた。 同じく『ドラえもん』でしずかちゃん役を野村から引き継いだかかずゆみは「共演というのはなかったですけど、小原さんのやっていたペーターもドロンジョ様も、もちろんのび太くんも大好きです」と自身も小原さんのファンだったと告白。「作品とともに思い出にすごく残る仕事なんだなと改めて責任感を感じましたし、小原さんのように皆さまの心に残るように私たちも頑張っていきたいなって思いました」とこれからの声優人生への決意を新たにしていた。