【石破政権に魂のエール】トランプ「王者の帰還」に困り果てる日米界隈も、安倍ちゃん時代を超える関係強化は可能だ
■ だから、気構えと事前の準備が大事 尖閣・台湾周辺だけでなく、南シナ海・マラッカ海峡付近での不測の事態が発生したり、トランプさんがドーンと「沖縄からてったーい」などと言い始めたりしたときのために、事前の準備をしっかりしておかないといけません。日米関係だけでなく、重要な要素である米韓関係や、フィリピンの立ち位置も重要です。ここでアメリカが「駒を抜いた」場合、日本が何か代替案を考えなければならない余地が出てきます。 また、検討こそ進めていますが、有事があった際に周辺地域に滞在している日本人の生命・財産の安全確保や退避に関する手当ては、法整備も含め、これから積み上げていく必要があります。 いわば、トランプさんに「こうしたいから、日本はこれをしろ」と言われるだけでなく「日本としてはこういう安全保障体制で一層役に立ちたいと思っておるんやが、どうでやんすかね」と言えるぐらいにならないと駄目なんじゃないかと思うわけです。 そこには、尖閣・台湾有事の問題だけでなく、航空宇宙の防衛体制や、サイバー攻撃・防衛に関する諸準備、さらにはネット世論対策も含めた認知戦に関する議論も進めていかなければなりません。 そこがぽっかりと空いてしまうと、次がなかなか踏み出せないまま、トランプさんの思い込みや気分に振り回される安全保障になりかねません。トランプさんの側近や、現実面でしっかりと肩を組めるアメリカ側の要人とも手を握ってやっていけるといいなと思います。 裏を返すと、安倍晋三さんとトランプさんとの関係がうまくドライブできたのは間違いないんだけど、石破茂政権でもちゃんとやれば、安倍ちゃん以上に日米関係の実質的な強化が可能なポジションにはいるんだ、という気構えと事前の準備が大事とも言えます。 特に、情報分野や専門家連携の足回りで重要な役割を日本は担える準備も能力もあるのだと伝え、実質的に日本の役割を強化・再定義するまたとないチャンスです。