米アトランタ連銀総裁「辛抱強くなる」、追加利下げ急がない姿勢強調
(ブルームバーグ): 米アトランタ連銀のボスティック総裁は18日、金利をいわゆる中立水準まで引き下げることを急いではいないと述べ、金融政策当局は2%のインフレ目標達成に注力していると強調した。
ボスティック総裁は、政策金利は景気を浮揚も抑制もしない水準をまだ大幅に上回っているとの見解を改めて示した。同氏の推計では、中立金利は3-3.5%。インフレ率については、来年末までに当局の目標に低下するとの見通しを示した。
ミシシッピ州ジャクソンで開催された対談イベントで、ボスティック氏は「中立水準に達することを急いでいない」と発言。「インフレ率を目標の2%に戻さなければならない。十分長く景気抑制的でなかったためにインフレ抑制に向けた進展が停滞するような事態は避けたい。だから私は辛抱強くなるつもりだ」と語った。
連邦公開市場委員会(FOMC)は9月17-18日の会合で、労働市場の回復を目指し、通常よりも大幅な0.5ポイント利下げを実施した。ボスティック総裁は、1年余り金利を抑制的な水準で維持し、労働市場へのリスクも高まったため、緩和サイクルを大幅な利下げで開始することは妥当だと述べた。
参考記事:FOMC、0.5ポイントの利下げ-積極緩和で経済守る決意表明 (3)
ボスティック総裁は15日、家計の貯蓄取り崩しを背景に経済成長は鈍化するとの見通しを示したが、雇用は堅調に推移するとの見通しを示した。FOMCは大統領選直後の11月6-7日に次回会合を開く予定。
参考記事:アトランタ連銀総裁、米雇用と経済成長は「力強さ」維持へ
原題:Fed’s Bostic Says He Favors Patience in Cutting Rates Further(抜粋)
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Jonnelle Marte