2024年の台風 ラニーニャの影響で日本近海の発生が増加傾向か 台風3号の影響は
ラニーニャ年は台風接近数はやや少ない傾向も 8~9月に集中する?
2024年は台風2号が5月31日に発生して以降、新たな台風の発生のない期間が1か月半以上となりましたが、今後は油断禁物です。 北陸地方への影響という観点で、過去の接近数を見てみましょう。気象庁では、「北陸地方に接近した台風」を、台風の中心が、新潟県・富山県・石川県・福井県のいずれかの気象官署から300km以内に入った場合の台風としています。 夏の期間がラニーニャ年、エルニーニョ年、平常年毎に分類すると、その平均の接近数は、ラニーニャ年が2.1個、エルニーニョ年が2.6個、平常年が2.7個となっていました。ラニーニャ年はやや少ない傾向ですが、いずれも毎年2個以上は接近台風があることになります。 次に、シーズン計に占める8~9月に接近した割合を見ると、ラニーニャ年は78%と他の二者より多く、短い期間で台風の接近が集中していることが分かります。お盆の移動の時期と重なったり、秋雨前線との危険な組み合わせになり、発生してから、短期間で日本列島に近づくことになればその影響は甚大です。 北陸地方でも、まもなく梅雨明け(※)の発表がありそうです。ただ、7月18日発表の最新の1か月予報によれば、平均気温は引き続き平年より高い中、「降水量は平年並みか多く」「日照時間は平年並みか少ない」予想となっています。本格的な台風シーズンはこれからとなっていきます。気象情報には常に気を配り、備えを万全にして下さい。 (※)梅雨は季節現象であり、梅雨の入り明けには、平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。なお、梅雨入り・梅雨明けの発表は速報値で、春から夏にかけての天候経過を考慮して再検討され、見直されることがあります。
台風第3号発生
台風第3号は、21日9時現在、フィリピンの東にあって、北西へ毎時15kmで進んでいます。中心気圧は998hPa、中心付近の最大風速は20m/sです。この台風は、発達しながら24日9時には沖縄の南に達し、26日9時には華中に達するでしょう。台風周辺地域および進路にあたる地域は強風や大雨に、台風の進路にあたる海域はしけに警戒が必要です。