【会見全文書き起こし・前編】翁長沖縄県知事 日米安保を品格のあるものに
それから総理がおっしゃるようにそれぞれ年限をかけて、例えば那覇軍港だったら2025年、それからキャンプキンザーだったら2028年に返すと言ってるんです。ですから、それを見ると日本国民は、おお、やるじゃないかと、しっかりと着々と進んでるんだなと思うんでしょうけれども、しかしながらその年限をつくったそのあとで、なんて書いてあるかというと、「またはその後」って書いてある。2028年、「またはその後」、そうすると沖縄はこういったもの等には70年間本当に付き合わされてきましたので、いつ返還されるか分からんような内容だということがこれでよく分かると思います。ですから、私はそういったようなもので、総理が沖縄の返還に着々と進んでるというふうには見えませんよという話をさせてもらいました。 それから、オスプレイもだいたい同じようなことになります。オスプレイも本土のほうで分散して訓練をしておりますけれども、実はオスプレイが2012年に配備をされる半年ぐらい前から沖縄に配備されるんじゃないかって話がありまして、私は当時の森本防衛大臣などにも沖縄に配備されるのかというような話をしに行きましたが、一切そういうことは分かりませんと、そんなことはありませんと言っておったんですね。
そうしますと、その当時、防衛大臣をしとった森本さんが学者時代、いわゆる2010年になりますけども、今から、5年前ですね、本を出してるんです。その本の中にこう書いてあるんですよ、2012年に12機、2013年に12機配備されますって書いてある。防衛省が分からんと言ってるものを一学者が、12年に12機、13年に12機配備されると書いていて、そのとおりになってるんですね。僕はそう意味からすると、日本の防衛大臣というのは、防衛省というのはよっぽど能力がないか、いわゆる県民や国民を欺いてるかどっちかにしかならないと思うんですね。そして、その中で森本さんの本に何書いてかというと、もともと辺野古基地はオスプレイを置くために設計をしているので、これから100機以上、オスプレイは新辺野古基地に配備されますということが書いてあるんです、防衛大臣も経験をした森本さんの本の中にですね。そうすると今24機来ました。何機か本土に行ってます。辺野古基地が出来上がってきます。そうするとみんな沖縄に戻ってくるんですよ。その沖縄に戻ってくることが全部見えるだけに、私は総理にそれはちょっとこのようないきさつで信用できませんよということを話をさせてもらいました。 あと最後になりますが、13年前、ラムズフェルド元国防長官が普天間基地が危険だということで見においでになりました。そしてこの普天間基地を見てこれは駄目だと、世界一危険だから早く移転をしなさいということをラムズフェルドさんは言ったんです。そしたら今、菅官房長官なども再三再四、普天間は世界一危険だから辺野古に移すと言ってるんですけれども、私が日本政府にお聞きしたいのは、ならば新辺野古基地が造れない場合に、本当に普天間は固定化しますかと。アメリカも日本政府も主要の人間がこれだけ世界一危険だと言っている普天間基地を、新辺野古基地ができない場合に固定化できるんですかということをお聞きしてるわけです。今、そうしないと固定化するよって脅かしてるもんですから、私をね。新辺野古基地ができなければ普天間をそのまま使うぞと言ってるんですが、ラムズフェルドも菅官房長官も再三再四、世界一危険だと言っているのに、できない場合に本当に固定化できるのか。これをお聞きするんですが、安倍さんは返事がありませんでした。 以上、報告をして、あとはまたご質問に答えたいと思います。