【会見全文書き起こし・前編】翁長沖縄県知事 日米安保を品格のあるものに
そして今、新辺野古基地がボーリング調査が始まっておりますけれども、工事の現状もまさしく今回、海上での「銃剣とブルドーザー」での基地の建設が始まったなというような感じの様相でございます。私は自国民の自由、平等、人権、民主主義を守れない国が、どうして世界の国々にその価値観を共有することができるのかなと大変不思議であります。日米安保体制、日米同盟、私は自由民主党の出身でありますから日米安保体制は大変理解をしております。その日米安保体制、日米同盟はもっと品格のある、誇りの持てるものでなければアジアのリーダーとして、世界のリーダーとしてこの価値観を共有することができないのではないかと、こういうふうに思っております。 安倍総理と会談をいたしました。その中で安倍総理が私におっしゃったのが、普天間を、新辺野古を造るわけだけれども、その代わり嘉手納以南は着々と返すので、あるいはまたオスプレイも沖縄に配備しておったけれども、何機かは本土のほうで訓練をしてるので、基地負担軽減を着々とやっているから理解をしていただけませんか、という話でございました。私からいたしますと、総理にこう申し上げました。「総理、普天間が辺野古に移って、そして嘉手納以南が返された場合に、いったい全体沖縄の基地はどれだけ減るんだかご存じでしょうか」と。これは一昨年、小野寺防衛大臣と私が話をして確認をしましたところ、いいですか、普天間が辺野古に移って、嘉手納以南のキャンプキンザーとか、那覇軍港とか、キャンプ瑞慶覧とか、そういったものが返されてどれだけ減るかというと、今の米軍専用施設の73.8%から73.1%、0.7%しか減らないんです。その0.7%しか減らないのはなぜかというと、みんな県内移設なんです。どこそこに持っていく話じゃないんですね。で、いわゆる県内移設なもんですから普天間は辺野古に行きますし、まだ決まってないところありますから、個別の理由は言えませんけれども、そういったところもみんな県内移設なんですね。こういったようなものでたった0.7%しか減らない。