情報収集衛星を搭載し上昇するＨ２Ａロケット４８号機＝１月１２日午後１時４４分、南種子町の種子島宇宙センター

　三菱重工業は１６日、Ｈ２Ａロケット４９号機を９月１１日午後１時から３時の間に鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。政府の情報収集衛星「レーダー８号機」を搭載する。予備期間は１０月３１日まで。Ｈ２Ａは、本年度中に打ち上げられる予定の５０号機を最後に引退する。 【写真】〈関連〉地球観測衛星「だいち４号」を搭載し上昇するＨ３ロケット３号機＝７月１日午後０時６分、南種子町の種子島宇宙センター

　レーダー８号機は、電波を使って夜間や悪天候でも地表を観測できる事実上の偵察衛星。６号機の後継機となる。内閣衛星情報センターによると、政府は２００３年から情報収集衛星を運用。現在は可視光を使う「光学」も含めて５機体制となっている。政府は２９年度までに１０機に増やし、地球上の全地点を１日２回以上撮影できるようにする目標を掲げている。 　Ｈ２Ａは、０５年の７号機から４２機連続で打ち上げに成功している。引退後は、７月１日に３号機が打ち上げられた新型ロケット「Ｈ３」が役割を引き継ぐ。