住友電工、スペインに高電圧ワイヤハーネス新工場開設。欧州電動車市場拡大に対応
住友電工はスペインに高電圧対応のワイヤハーネスを製造する新工場を開設する。高圧ハーネスは電動自動車の電池やモーター回りなどで使われ、自動車を駆動させるための大電流を流すための製品。欧州では電動車市場が拡大しており、そこで用いられる高圧ハーネスの需要に対応するため、新工場を設けることを決めた。新工場は同国クエンカに立地し、2025年末をめどに稼働する予定となっている。 新工場はドイツ子会社のスミトモエレクトリックボードネッツェが開設。他社が所有していた既存建屋を購入し、一部を改修した上で高圧ハーネスの製造に用いる。約350人の従業員を雇用し、スペイン国内にあるフォルクスワーゲングループの拠点向けに製品を供給する予定となっている。新工場開設に伴う投資金額については非公表となっている。 住友電工では25年度をゴールとする中期3カ年計画で、自動車をはじめとするモビリティ関連の領域を、成長をけん引する注力3分野の一つとして位置付けている。その中で電動化や運転自動化などCASEを支えるモビリティシステムの進化への取り組みを進める方針。電動車向け部材などの拡販に力を入れていく考えだ。