雨の日に高速道路が一般道よりも走りやすく感じるのは、路面が特別な仕組みだから
ハイドロプレーニング現象への対策として
開粒アスファルト舗装が敷設された道路は、雨水が溜まりにくい構造になっています。しかし、それは豪雨対策が主目的ではなく、雨天時の走行で起きやすい“ハイドロプレーニング現象”への安全対策のためです。 ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面の間に形成された水膜によって、タイヤが浮き上がって制御不能になる現象のこと。水膜が厚く=速度が高まるほどハイドロプレーニング現象が起こりやすくなるため、水が溜まりにくい開粒アスファルト舗装は高速道路に最適といえるでしょう。 さらに開粒アスファルト舗装には、水はねによる視界悪化の防止/ヘッドライト光の乱反射防止に加え、大きめの粒と隙間によるタイヤグリップ向上/タイヤノイズ軽減などといったメリットもあります。 このように開粒アスファルトは、雨水が溜まらないだけでなく、さまざまな機能が備わっていることから「高機能舗装」とも呼ばれ、高速道路等での安全性向上に大きく貢献しています。 なお、高機能舗装は路面の摩擦係数が大きいため、転倒時にライダーが受けるダメージも大きくなる傾向にあります。高速道路を走行する際は、とくにプロテクターなどの装備をしっかり整えておきましょう。
────────── ●文:ピーコックブルー(ヤングマシン編集部) ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ヤングマシン編集部