会場が「駅前ラボ兼工場」に 子ども参加のワークショップ型施設
西武八尾店跡地にオープンした「リノアス八尾」内に開設
近鉄八尾駅前(大阪府八尾市)の西武八尾店跡地にオープンした「リノアス八尾」内に今月8日オープンするワークショップ型ものづくり体験施設「みせるばやお」で開設前交流会が開かれ、子どもたちが参加してテストワークショップが開催された。子どもたちが熱心に実験を繰り返し、さながら会場は駅前ラボ兼工場に早変わり。子どもたちの反応の変化を観察すると、ワークショップの持ち味が垣間見えた。 【拡大写真と動画】35年の歴史に幕 西武八尾店が営業終了・セレモニーなしも客から拍手と歓声
洗剤メーカーの社長自身が講師役に
同じ子どもたちを対象にしながら、ワークショップと一般的な学習会は、どこが違うのか。ワークショップの進行ルールが面白い。 「魔法のおそうじプログラム」。地元の洗剤メーカー木村石鹸工業が企画した。大正年間創業の老舗企業で、講師を務めるのは木村祥一郎社長自身だ。創業百年を視野に入れる老舗ながら、中小企業はフットワークが軽い。 最初はクイズ。「家の中でいちばんばいきんが多いのはどこか」「お風呂の鏡をきれいにする方法は」などの選択式問題に、子どもたちが手を挙げて答え、木村社長が正解を説明していく。子どもたちは少し緊張気味か。肩慣らしのキャッチボールといった感じで、次からは実験タイムで子どもたちの動きが活発になった。 洗剤を使わずに、身近な材料だけを使って汚れを落とす。前半は古い十円玉を相手に、個人戦だ。洗剤候補の材料は1種類ではない。オレンジオイル、塩、マヨネーズ、重曹、炭酸水、レモンの6種類。子どもたちは各自正解と思える材料を1種類選び、ゴム手袋をつけて汚れ落としに挑む。たわしやスポンジなどの道具も用意され、どの使用するかしないかは子どもたちの自由だ。 ごしごし、もみもみ。子どもたちは小さな十円玉とにらめっこしながら、汚れ落としに夢中だ。まもなくぴかぴかになる子が現れる一方、苦戦する子も。タイムオーバーとなり、木村社長が実験しながら正解を発表。十円玉の茶褐色の汚れは主に金属が酸化したさびで、酸性のレモンや、酸性の酢を含むマヨネーズでさびを落としてきれいにできると解説する。