【カンヌ国際映画祭2024】大胆なエヴァ・ロンゴリア、笑うエマ・ストーン、陽気なアメリカのスター俳優たちで盛り上がった4日目の大階段
大階段4日目。カンヌの太陽を浴びながら、パルムドール候補のヨルゴス・ランティモス監督作品『憐れみの3章』のチームが階段に登場し、辺りは陽気な空気に包まれた。 【写真】5月17日も大盛況だったカンヌのレッドカーペット 今年のカンヌ国際映画祭はハリウッド色が強い。『マッドマックス』、前夜の『メガロポリス』に続いてクロワゼットはまたしてもアメリカのスター俳優であふれかえった。今日の上映は、コンペティション部門出品作品、ヨルゴス・ランティモス監督のブラックコメディ映画『憐れみの3章』だ。数々の受賞歴を誇るギリシャ人監督は彼のミューズ、エマ・ストーンとレッドカーペットに現れた。エマ・ストーンと言えば監督の『女王陛下のお気に入り』でタイトルロールを演じ、『哀れなるものたち』の演技で今年の3月、第96回アカデミー賞主演女優賞を受賞している。『ラ・ラ・ランド』に続く2度目の快挙だ。エマ・ストーンは踊りたい気分だったのか、階段でちょっとステップを踏みながら胸もとが大胆に開いたスパンコールドレスを披露した。カンヌの常連、共演のウィレム・デフォーが口もとをほころばせた。この数分前にはエヴァ・ロンゴリアも大胆デコルテドレスをレッドカーペットで披露していた。 『憐れみの3章』チームの中で知名度は低いものの注目の存在、それがブロンドヘアのジョー・アルウィンだ。彼の元カノは......テイラー・スウィフト。彼女の最新アルバムに収録されている曲のいくつかは彼をイメージして作られたと言われている。ダークスーツにサングラス姿のジョー・アルウィンのかたわらでは、ドラマシリーズ「ユーフォリア」のハンター・シェイファーが、エレガントなサテンブルーのビュスティエドレスを纏っていた。
ふわふわのチュールドレス
女優アンディ・マクダウェルの娘、マーガレット・クアリーもいる。クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』やドラマシリーズ「メイドの手帖」で知られる女優はふわふわのチュールドレスに身を包み、デビュタントのように可憐だった。明らかにここに来られてうれしいという風情で、共演者のジェシー・プレモンス(ドラマシリーズ「Friday Nigt Lights」や「ブレイイング・バッド」で知られる。キルスティン・ダンストの夫)と冗談を言い合う姿にギャラリーもほっこり。 パレ・デ・フェスティバルの階段24段をあがったチーム全員がメイン上映会場のグラン・テアトル・リュミエールに入ると、映画を観たくてうずうずしていた観客から拍手がわき、「ブラボー」の声が飛びかった。ストーリーをざっと説明すると、3つの寓話から構成されている。追い詰められた男が自分の人生を取り戻そうとする話、海で行方不明になり、戻ってきた妻が別人のようであることに不安を覚える警察官の話、偉大な精神的指導者となる運命を持つ、ある特殊な能力を持つ人物を探す決意を固めた女性の話だ。この作品がパルムドールを受賞するかどうかは5月25日に判明するだろう。
text: Ségolène Forgar (madame.lefigaro.fr)