歴史に惹かれたのは、宝塚の黒紋付の「家紋」から。「上杉笹」の家紋を背負い、この夏上杉謙信として川中島にいざ出陣!
◆黒紋付は思い出の着物 家紋は、平安時代、貴族たちが牛舎の車体に入れたことから始まったと言います。 鎌倉時代、武士の世になると、武士たちが戦場で敵と味方の区別をする旗印、あるいは自家の存在をアピールする目印として使うようになったそうです。 植物や動物、文様など、デザインを細かく分類すると3万種類以上の家紋が存在すると言われています。 家紋にはいろんな文様や種類があることを、宝塚時代に仲間の黒紋付で知りました。 「こんな紋もあるんだ」 「この紋はあの人と同じだ」 「JAL!?」 昔からあるものなのにその文様はどれもおしゃれで、いろんなデザインがあるんだなぁと思って見ていました。 紋付の五つ紋は、背中の紋はご先祖様、胸の紋は両親、袖の紋は兄弟姉妹、親戚だと昔教えてもらいました。 音楽学校の卒業式、初舞台の口上、元旦の拝賀式、式典、退団の千秋楽など、黒紋付に袖を通す時はいつも身が引き締まりました。 黒紋付は思い出の着物です。
◆人生で最も熱い夏 私が歴史に興味を持った入口は家紋でした。 入口はどこからでも、歴史の楽しみ方は無限です。 今「歴女」なんて言葉を通り越した新しい世界に足を突っ込み、この夏上杉謙信として川中島に出陣します。 こんなに血が騒ぐのは、先祖は武士の家系だったのか、はたまた男役のなごりなのか。 8月の甲冑と顔を覆う頭巾の暑さに一抹の不安を覚え、早速Amazonで冷却ベストと首掛け扇風機ネッククーラーなるものを物色。 多少なびけど、これで頭巾の中は涼しくなるはずです。 人生で最も熱い夏。 武運お祈り頂ければ幸ゐでござる。
越乃リュウ