ゲイブ・キッドは何を目指すのか

　新日本プロレスのSTRONG無差別級王者のゲイブ・キッド（27）が、またしても全方位にかみ付いた。 　ゲイブはタッグパートナーだったジェイク・リーが右ヒザを負傷し欠場中などの影響もあり、秋のビッグマッチ14日両国大会で試合が組まれなかった。保持しているSTRONG王座は今年6月から米国マットでのみ王座戦が開催される方針となっており、年間最大興行の来年1月4日東京ドームの出場に危機感を抱いている。 「メインイベントをしっかり目に焼き付けておく」と両国大会来場を予告していたゲイブは、その言葉通り会場に姿を現した。そして大会後、レモンサワーの500ミリ缶を片手に本紙記者を呼びつけると「東スポ！　コメントするからしっかり聞いておけ」と一方的にお気持ちを表明した。 　ちなみに14日の両国大会は6211人の観衆を動員した。コロナ禍直前の2020年1月に新日本初上陸を果たしたゲイブは「こんなに人が入った両国を初めて見た。なのに今日、俺の試合は組まれなかった。次に両国に来る時は、俺が最強になる。最も強い相手と戦うんだ」と大いに刺激を受けた様子だ。 　さらには「ジェイクさんはケガでしばらく欠場だ。俺がずっとここで、このポジションで待ち続けると思うか？　ノーだ。俺は新日本のトップに立つ」と高らかに宣言。「IWGP世界ヘビー級王座…いや、NEVERのベルトが欲しい。シンゴ、G1でお前を倒したやつのことを覚えているか？　ゲイブだ…福岡でな。ゲイブはナンバーワンだとみんなが知っている」と、今夏のG1クライマックス公式戦で撃破したNEVER無差別級王者の鷹木信悟に宣戦布告した。もっとも鷹木はIWGP世界ヘビー級王座（現王者はザック・セイバーJr．）戦線への出撃を宣言してしまっているが…。 　一方的な口撃は止まらない。「俺は新日本のトップに立つ。WWEもAEWも眼中にない。俺こそが世界最強だ。すべてを奪いに行く。他団体なんかどうでもいい。ヤングバックス（マシュー＆ニコラス・ジャクソン）が『レッスルダイナスティー』（来年1月5日東京ドーム大会）参戦だと？　どうでもいいぜ」と四方八方を挑発。 「俺が東京ドームのバックステージで待っててやるよ。俺こそ男の中の男だ。ケニー・オメガが俺のことをこき下ろしてたらしいな。あいつ、ぽんぽん痛めて1年も休んでたくせに。オナカイタイ？　だからどうした？　ケニー・オメガ、お前のことなんか2分で倒してやるよ。2分だ！　あいつは裏切り者だ。金欲しさに新日本を置き去りにした。俺こそがニュージャパンのベストな選手なんだ」と、またしてもケニーに火の粉を飛ばしていた…。