運転前の「義務」やってますか? 特にタイヤを確認すべきタイミングとやり方
空気圧不足はバーストのほか、燃費悪化にもつながる
そして、こうした亀裂や柔軟性と同じくらい大切なのがタイヤの空気圧です。クルマのタイヤにはそれぞれ指定されている空気圧があり、その指定空気圧を保つことで、本来の性能を発揮することができます。クルマのタイヤは、時間の経過とともに、自然に空気が抜けていってしまうので、定期的なチェックが必要。乗用車用タイヤの場合、1カ月で約5~10パーセント(10~20kPa)も低下してしまいます。 空気圧が低下すると、タイヤは重さを支えきれずに、たわみが大きくなります。その状態で走行していると、タイヤは適正空気圧のときよりも大きな変形を繰り返すことで異常発熱し、最後にはバーストにいたってしまいます。バーストに至らなくても、セパレーション(はく離)を起こしたり、たわみが大きくなることで走行抵抗が増えるため、燃費が悪化してしまいます。 空気圧不足はほかにも、本来のグリップ力が発揮できないことで走行安定性が低下したり、タイヤの排水性が落ちることで、雨天時にスリップしやすくなったり、タイヤが偏摩耗してしまったりなど、さまざまな問題を引き起こします。 タイヤ空気圧は高すぎてもダメで、指定空気圧よりも高くなってしまっていると、本来のグリップ力が発揮できないことで、スリップしやすくなったり、振動が伝わりやすくなってしまうことで乗り心地が悪化、また、空気圧不足のときと同様に、タイヤの偏摩耗やバーストを引き起こす可能性も。 タイヤの空気圧は、(エアタンク一体型の場合)空気充填機にあるエアゲージで測定しながら、指定空気圧に合わせます。月に一度、タイヤが冷えている状態で調整しましょう。純正タイヤサイズでない場合は、指定値以上にするのが基本です。ガソリンスタンドの空気充填機は自由に使えることが多く(有料の場合もあります)、店舗によっては、スタッフが無料点検してくれるスタンドもあります。エアゲージは、インターネットやカー用品店で、1000円程度で手に入るので、ひとつ用意しておきたいところです。