欧州議会が移民対策可決 流入抑制、南欧の負担軽減
【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州議会は10日、欧州への移民・難民の流入を抑制し、受け入れる場合に加盟国間での公平な分担を目指す新制度案を可決した。移民・難民が最初に到着するイタリアやギリシャなど南欧諸国の負担が重い現在の制度を見直す。 加盟国で構成する理事会の正式承認を経て2026年から適用する。EUでは昨年11月のオランダ総選挙で反移民を掲げる政党が第1党となり、今年6月の欧州議会選を前に極右勢力台頭への懸念が強まっている。 新制度案は、加盟国の国境に不法移民が到着した際に速やかに審査し、難民申請が認められない移民の送還手続きを迅速化する内容。