RIZINで目玉となる「朝倉未来VS平本蓮」戦で国歌斉唱する予定だった元『NEWS』手越祐也だったが……

元『NEWS』の手越祐也が思わぬ“巻き込まれ事故”に遭った――。 ７月28日の格闘技イベント『超RIZIN.３』で国歌独唱を披露する予定が、選手が難色を示したため、手越自ら歌唱辞退を申し入れた。 【やばい…写真あり】「VIPや美女に囲まれて…」手越祐也　赤坂で「ドンチャン騒ぎ」の顛末 同大会の目玉は朝倉未来と平本蓮の因縁対決。RIZIN運営サイドは試合での国歌斉唱を手越が行うことを発表すると朝倉はXで 《盛り上げるために気を利かせてくれた運営には感謝します　試合前の国歌斉唱とかはなしにしてください》 と投稿。対戦相手の平本蓮に至っては、 《国歌斉唱、手越だけはやめてください　国歌斉唱もいらないしケラモフ戦の深田えいみばりに絶対にいらないっす　それなら朝倉未来の君がいればを聴きたいです　対応よろしくお願いいします》（現在削除済み） とポスト。さらに手越にDMで 《お疲れ様です　平本蓮です　イッテQみてました　楽しかったです　お願いです　ファンなので本当に国歌斉唱をやめてください　この試合に余計な飾りは入りません。今からでも辞退してください。物語があなたのせいでたるんでしまう。ファンなのに憎しみを持ちたくないです。絶対に国歌斉唱は辞退してください　よろしくお願いします》 と送り、それをインスタグラムのストーリーズで公開していた。 すると運営サイドは23日に国歌斉唱を中止にし、手越に謝罪した。 舞台裏を知る業界関係者は 「格闘技の興行で国歌独唱が中止になるのは前代未聞。わざわざ選手に『歌っていい？』と確認することはしないのが慣例だが、今回に限り、朝倉と平本から強い申し入れがあった。運営の不手際と言えばそうだが、なかなか難しいところがある」 と語る。 そんななか、株を上げたのが手越だ。辞退に際し 「あくまで試合や選手が主役。ボクは少しでもそれを盛り上げられればという思いで引き受けた。しかし、それが望まれていないのであれば今回の国歌独唱は辞退させてほしい」 「それでも朝倉未来選手と平本選手の試合は、変わらず注目をしているし、二人には最高の試合をしてほしいと思っています」 と語ったという。これにネット上では 《大人の対応に徹した手越に感謝するべき》 《かっこいい》 などの称賛の声が相次いだ。 手越は’20年に旧ジャニーズ事務所を退所し、その後はユーチューブを中心に活動。歌手としてライブを行っているが、旧ジャニーズ事務所の解体による“辞めジャニ需要”にも乗れていない。 手越と同じように事務所を離れた山下智久や錦戸亮、赤西仁、さらに滝沢秀明氏が社長を務める『TOBE』所属タレントがテレビ、CM等で大活躍しているのに対し、手越は取り残されている感がある。 「ジャニーズを辞めるきっかけにもなった、スキャンダルのイメージが強いからでしょう。細々とした仕事はありますが、民放キー局や大手クライアントからは見向きもされない状態が続いています。 本人は『ジャニーズ時代より稼いでいる』と気にしていませんが、ファンは再び大舞台で活躍する姿を見たいはず。ただ、今回の件では文句を言わず自ら身を引いたあたり、彼の“人の良さ”が出ていましたし、名誉挽回のチャンスではありますね」（スポーツ紙記者） RIZINをめぐる一連のふるまいで、手越を再評価する声が高まれば、今後はどうなるかわからない。だが、“赤っ恥”をかかされたのは間違いないことだ。 ネット上で国歌斉唱に反対し、SNSに投稿したことで中止になるきっかけを作った両選手をはじめ、手越を誹謗中傷した人たちは名誉毀損に当たることはないのだろうか。弁護士法人『ユア・エース代表』正木絢生弁護士はこう指摘する。 「名誉毀損は法律上、刑事と民事の両面から規制され、刑事上の名誉毀損とは『公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損』すること（刑法230条１項）。今回の朝倉氏や平本氏の発言は、何かの事実を摘示している訳ではなく、ご自身の気持ちを表明しているに過ぎませんから、刑事上の名誉毀損に当たることはありません。 次に民事上の名誉毀損とは、不法行為に基づく損害賠償請求権（民法709条）の話になり、『故意又は過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害』した場合に賠償する義務を定めるもので、“名誉”も『法律上保護される利益』に当たります（同710条、723条参照）。判例から、名誉毀損に当たるかどうかは、自分が名誉を傷つけられたと思うことではなく、他人からその人への評価が下がるようなことを言ったかどうかが大事だということ。 朝倉氏や平本氏の発言は、やはりご自身の気持ちを表明しているだけで、手越氏の客観的な評価を貶めているものではありませんから、名誉毀損は成立しないと思われます。 なお、名誉を害されたという名誉感情自体はある程度保護されるもので、社会通念上許容される限度を超えて名誉感情を侵害する行為は違法行為になり得ます。ただ、今回の朝倉氏や平本氏の発言がそこまでのものであるとは、なかなか言い難いでしょう。 むしろ問題なのは、便乗して手越氏を誹謗中傷したというネットの方々の発言の方でしょうし、朝倉氏や平本氏への批判行為にも節度が求められるでしょう」 久々に注目が集まった手越。今回の件で“災い転じて福となす”ことはできるか――。 コメント：正木絢生弁護士 弁護士法人ユア・エース代表。第二東京弁護士会所属。消費者トラブルや借金・離婚・労働問題・相続・交通事故など民事事件から刑事事件まで幅広く手掛ける。