“悪童”ネリがまた計量超過ミスも井上尚弥戦実現のためパヤノをKO宣言!
プロボクシングの元WBC世界バンタム級王者で同級1位のルイス・ネリ(24、メキシコ)が20日(日本時間21日)に米国・ラスベガスのMGMグランドで行われる、元WBA世界バンタム級スーパー王者で同級6位のフアン・カルロス・パヤノ(35、ドミニカ共和国)とのWBCシルバー・バンタム級タイトル戦の前日計量でまた体重オーバーをやらかした。パヤノはリミットの118ポンド(53.52kg)より軽い117.5ポンドでクリアしたが、ネリは1度目の計量で逆に0.5ポンド(226.8グラム)重い118.5ポンドで体重超過。再計量まで1時間の猶予をもらい、やっとパスした。この試合は、6階級王者でWBA世界ウェルター級王者のマニー・パッキャオ(40、フィリピン)とWBA世界同級スーパー王者、キース・サーマン(30、米国)との王座統一戦のアンダーカードとして開催される。 「SBネーション」「ボクシング.シーン」などの米のネットメディアも、このネリの1度目の計量失敗を速報で報道した。 「SBネーション」はネリが、昨年3月に行われた山中慎介とのWBC世界バンタム級戦の計量で、1階級上のスーパーバンタム級に及ぶほどの大幅オーバーしていたことを伝えた。山中と当時王者のネリとの再戦の前日計量でネリは確信犯的に2.3キロもオーバー。「ふざけんな!」と挑戦者の山中が激怒した。この際、2時間の猶予が与えられたが、落とせずに1.3キロオーバーで王座剥奪となり、試合は「山中が勝てば新王者」のルールで強行されたが、山中はパワーに圧倒されてKO負けし、王座は空位となり、山中は引退に追い込まれている。 同メディアは「今回はタイトル戦ではないが、ネリは次にWBC世界バンタム級の正規王者のノルディ・ウーバーリ(フランス)と、暫定王者の井上拓真(大橋)の統一戦の勝者への挑戦が照準に入っている」と伝え、「ネリはWBCのお気に入りボクサーで(1時間後の)再計量で落とすことができなくても試合は行われるだろう」と予測。「この後、彼の減量努力について報道を続ける」と記して、1時間後にパスしたことを速報した。 お騒がせのネリは、山中との2試合で、ドーピング疑惑、体重超過と、とんでもない“悪童ぶり”を発揮。JBC(日本ボクシングコミッション)は、日本での「無期限試合禁止」の処分を下して、事実上、日本のリングからの永久追放となっている。ネリは、WBCからも出場停止処分を受けたが、その後、再起。これまで3試合全勝で、その間、計量失敗騒ぎは起こさなかった。今回も223.6グラムという小さなミスでパヤノ戦への影響はほとんどないと見られる。