暇つぶしに作った”間違い探し”に反響 全部「老人と海」に見えるけど…文芸翻訳者のクイズに様々な声、正解は?
新たな物語が爆誕!?
――全く別の新しい物語が(笑)。 高校の同級生でAIの専門家がいるのですが、そいつがChatGPTの有料版で短編小説『老人と梅』をイラスト入りで作って、送ってくれました。梅が大好きな妻に先立たれた老人のとても悲しいお話でした。自分でも無料版で作ってみましたが、なかなかのものができましたよ。まあ、いかにもという感じの話でしたが。あとで知ったのですが、かなり前に、いしいひさいちさんが同名のパロディ作品を作っていらっしゃったようですね。読んでみたいです。
新訳の読みどころは
さらに担当した「老人と海」の新訳について「自分自身は、若いころにはこの作品のよさがさっぱりわからなかったのですが、いま読むと、短い中に人生のすべてが凝縮されているすばらしい作品です。今回の新訳では、5つのポイントで新しい試みをしていて、それについては巻末のあとがきにくわしく書いたので、よかったら読んでください」と読みどころを話す越前さん。不朽の名作「老人と海」を未読の人はこの機会に手に取ってみてはいかがでしょう。 【越前敏弥(えちぜん としや)さんプロフィール】 文芸翻訳者。代表作はダン・ブラウン著「ロバート・ラングドン教授シリーズ」(KADOKAWA)、古典ミステリの大家エラリー・クイーンの「Xの悲劇」(KADOKAWA)の新訳など多数。本年1月末に角川文庫より刊行したアーネスト・ヘミングウェイの「老人と海」の新訳を手がけ、主人公の「老人」の相棒であるマノーリンを「少年」ではなく「若者」とする解釈で古典に新たな気づきと魅力を吹き込んでいる。 (まいどなニュース特約・山本 明)
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