18歳未満で結婚した女性は何人? 女性の結婚年齢18歳以上に引き上げ
女性が結婚できる年齢を、現在の16歳以上から18歳以上に引き上げることなどを盛り込んだ民法改正案が13日、参議院本会議で可決、成立しました。施行日の2022年4月1日以降、18歳未満の女性は結婚できなくなりますが、これまで18歳未満で結婚した女性は、どれくらいの人数にのぼるのでしょうか。
2016年は1181人
厚生労働省人口動態・保健社会統計室によると、18歳未満で結婚した女性は、2016年は1181人でした。これは女性全体(62万531人)の0.2%に相当する数です。 グラフを見ると、全体的に年を追うごとに数が減少していることが分かります。1979年から1993年にかけては、3000~4000人台で推移し、94年に3000人を割って2888人になりました。98年に3247人と3000台を回復。2000年と2001年は、それぞれ3784人、3847人と4000人に近づいた年があります。 なぜ、この期間に婚姻件数が増えたのか同室の担当者に聞きましたが、「わかりません。18歳未満に限らず全体的に増えているので、21世紀の切り替わり時期に結婚への機運が高まった『ミレニアム婚』の影響かもしれません」と原因を探りきれない様子でした。
心身の成熟に加え、経済的な成熟を重視
女性および男性の結婚年齢は、1898(明治31)年に民法で男性17歳以上、女性15歳以上と定められました。法務省民事局によると、法律で結婚年齢を定めた理由は、「家庭生活を営むには心身の成熟が不可欠」なため。女性の方が2歳若いのは、「女性の方が身体的な成熟が早い」という理由だったそうです。その後、1947(昭和22)年に男子18歳以上、女子16歳以上に引き上げられ、今日にいたっています。 今回の法改正で16歳から18歳に引き上げた理由について、同局は、「今日の世の中で婚姻生活を維持するには、社会的・経済的な成熟も重視する必要がある。それらの成熟に男女の差はないので、女性の結婚可能年齢を引き上げた。結婚年齢を引き上げても少子化に与える影響は小さい」と説明しています。 (取材・文:具志堅浩二)