“土石流”発生で民家や道路に岩や流木が押し寄せる 127世帯に「緊急安全確保」発令 滋賀・米原市
(黒木千晶キャスター) 滋賀県米原市で午前9時から10時の間に34ミリの激しい雨が降りました。そのすぐ後の午前10時10分過ぎに、住民から土砂が流れているという通報がありました。その10分後に大雨警報が発表されて、午前11時にが「緊急安全確保」が発令されました。その時の24時間雨量は、40.5ミリとなっています。 この「緊急安全確保」は、自治体が発令するもので、何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況で、命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保する必要がある、という情報になります。 「緊急安全確保」が出されるぐらい危険な状況だったんですけれども、今回、米原市は「土砂崩れが発生したときは大雨警報が出ていなかったので、予見できなかった。崩れるならもっと他に崩れる場所があり、思いもよらないことが起きている」と話しています。 確かに時系列を見ても分かるように、大雨警報や緊急安全確保の前に、すでに土砂が流れているという通報があるのが、時系列を見ても分かります。 こういう状況を見ても、自治体の発表ですとか、気象庁の発表よりも早く災害が起きてしまうような気象状況になってきているということでしょうか。
(蓬莱大介キャスター) 今年の梅雨の特徴なんですけれども、まずこの24時間雨量で40.5ミリですけれども、これ1時間で34ミリなので、ほぼまとまって降っているわけですね。 大体1年間で全国で1000か所ぐらい土砂崩れが発生します。統計をとりますと、24時間雨量で200ミリを超えてくると、土砂災害の発生件数が増えているので、「24時間雨量が200ミリ以上」というのが目安ではあるんですが、先ほども40.5ミリなんです。 ただ、今年の梅雨の特徴なんですが、梅雨入りが2週間ぐらい遅れました。梅雨入ってからの雨の降り方が、断続的に激しい雨が降り続く。降れば雨が激しい。そういう状況で、実は地盤がボディーブローのように緩んでいるんですよね。 一気に、例えば400ミリ降るとか200ミリ降るというよりかは、途切れ途切れで40ミリや30ミリの激しい雨がドーン、ドーン、ドーンと降り続いているような状況で、地盤がかなり緩んでいるという状況です。