美しい映像で話題の“4Kテレビ”、今後どうなる? ── 6万円台の製品も登場
従来の「フルハイビジョン」よりもさらに高精細な映像表現が可能な「4Kテレビ」が、家電量販店などのテレビコーナーで注目を浴びるようになってきました。この4Kテレビがフルハイビジョンと異なる点や2014年夏モデルの特徴、そして今後の市場予想などを見ていきたいと思います。
選択の幅が広がった2014年夏モデル
まず4Kテレビの“4K”とは、画面横方向の解像度(Kは1000の単位であるキロ)を表わしています。一般的にこれまで高画質の基準だった「フルハイビジョン(フルHD)」対応テレビの解像度が1920×1080なのに対し、4Kテレビでは3840×2160の高解像度を実現。画素数にするとフルハイビジョンが約200万画素、4Kが約800万画素と、実に4倍もの差があります。ちなみに4Kは「4K2K」とも呼ばれますが、これは解像度が約4000×約2000であるためです。 この高解像度な4Kテレビの2014年夏モデルについて、国内メーカーのラインアップが一通り出そろいました。今夏の特徴は、2013年と比べて画面サイズが小さいモデルも選べるようになったこと。これまで4Kテレビといえば55V型以上で敷居が高いイメージでしたが、今夏は東芝の40V型「REGZA 40J9X」を筆頭に、ソニーの49V型「BRAVIA KD-49X8500B」、パナソニックの50V型「VIERA TH-50AX800」、シャープの52V型「AQUOS LC-52UD20」などコンパクトなモデルが増えています。また、各社とも新技術の導入でより美しい映像表現が可能になったほか、ラインアップ全体の幅が広がったのもポイントです。
4K試験放送「Channel 4K」もスタート
テレビが高解像度になっても、肝心のソースが低画質のままでは意味がありません。このソースについては、放送事業者や電機メーカーが加盟する推進団体「次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)」が6月2日13時から、スカパーJSATのインフラを使って124/128度CS放送による4K試験放送「Channel 4K」を開始しています。ただし、4K試験放送の視聴には4Kテレビだけでなく、CS放送を受信できるアンテナと現段階で未発売の対応チューナーが必要です。一般家庭での視聴は、早くともシャープが6月25日に発売を予定している対応チューナー「TU-UD1000」が登場してからになるでしょう。