「大きな地震が来れば…皆連れての避難は難しい」犬猫たちと運命を共にすると決めたボランティアの覚悟に共感「命をかけて君たちを守る」
犬猫4匹、ミルクボランティアの子猫、高齢者と暮らす
――大きな地震が起きた場合の備えとともにどのような行動をとるか、教えてください。 「人用と動物用の水、食料は確保しています。ポストした通り犬1匹と猫3匹、また愛知県動物愛護センターからのミルクボランティアの子猫がいた場合は1から3匹ほど。90歳の高齢者1人、そして主人と娘がおりますが 不在の場合は全てを1人で支えて避難は不可能だと考えています。自宅が3階建てなので 3階に垂直避難を想定しまして、それでも予想を上回る津波が来た場合は最後まで皆と一緒にいて運命を共にするつもりです」 ――最近はペットと避難できる避難所を整備している自治体もありますが。 「私が住む武豊町は同行避難は許可されていますが 同居は不可能なため動物だけのスペースを確保してくださるそうです。その場合、1匹ずつのキャリーケースの中での保護となるとかなりのストレスを与えることになります。また投薬やミルクを与える必要があると避難所でのお世話は確実に無理です。人が大変な状況の中で 動物たちに充分な環境を与えられるとは思えません」
自宅での待機となる覚悟
――自宅で動物たちと運命を共にする覚悟があるというのは、あらためてその思いをお聞かせください。 「うちの場合、車椅子での高齢者や犬、猫、災害グッズを持っての移動はほぼ不可能です。高台への移動も車では渋滞を招くだけだと思います。巨大地震が起きて 町の中の状況も混乱している中、自分の家の都合で周りの方々に迷惑はかけられません。そうなるとやはり、自宅での待機となる覚悟です」 ――投稿に対して、共感のコメントがたくさん寄せられました。 「私のポストに対するリポスト、コメントを見ていただくと分かりますように、ペットは今ではご家族さまにとって家族の一員です。災害が来たとき、見捨てて自分だけ助かろうと思っている方は少ないと感じます。また仮に助かったとしても、避難所での苦痛が少しでも少なくなるように考える余裕のある時に行政の方々にはシステムを構築しておいていただきたいですね」 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の呼びかけが終了しましたが、大規模地震発生の可能性がなくなったわけではなく、私たちはこれから来るかもしれない地震に備えなければなりません。動物と暮らしている方々はぜひめぐさんのように“備え”、そしてどのように行動するのか、いまいちど考えていただけたら幸いです。 (まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
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