ひとりで生きる尊厳と権利 中高年シングル女性の困難にも目を向けて
東京都の支援計画が改善
シングルズは厚労省に多様な女性の課題をすくい上げるよう要望を出し、東京都の女性支援基本計画案がどのように策定されるか注視していたが、会議が非公開で議事録が出るのが遅いなど、進捗がつかめず難儀した。そこで、22年にシングルズが行なった「中高年シングル女性の生活状況実態調査」をもとに、23年11月、東京都に「現状、中高年シングル女性は悩みや困難を抱えても、どこが相談を受けてくれるのかがわからず、抱えこんで孤立化しています。(略)東京都が策定する(略)計画に、中高年シングル女性の支援も念頭において策定してくださるように要望します」という要望書を出した。 24年3月に公開された東京都の女性支援基本計画は、若年者を主な対象としているが、「女性が抱える困難は、年齢や国籍、障害の有無、配偶者の有無、同居家族がいる、単身世帯であること等により様々です。(基本目標1)」という文言が盛り込まれた。他の自治体の計画にはないもので、わずかながら要望が届いた表れではないか、と大矢さんは見ている。 シングルズは主婦連合会、一般財団法人主婦会館と共に24年6月から、東京都内で「中高年シングル女性の交流カフェ」を開催する。予定は下記の通り。
古川晶子・ライター